【 福 鬼 】

 

親鬼

 
福鬼行事とは

二月三日は節分です。「鬼は外、福は内」と言って豆をまき、鬼は悪者扱いされます。 ところが、八坂神社の福鬼はそれとは正反対の、良い鬼なのです。

 節分は季節の分け目におこなう行事です。二月三日の節分は冬を追い出し、春を迎え入れます。 一般に節分で追い出される鬼は、冬や旧年の象徴です。対して、八坂神社の福鬼は、 春または新年の象徴です。 そのため、鬼を追い出さず迎え入れるのです。
 おまけに、この鬼たちは中国と日本の中間にある蓬莱の島というところからやってきた 福鬼です。我々に福をもたらしてくれます。

解説


雪山を舞う姫鬼
 福鬼行事は毎年二月二日・三日の十三時・十五時からの計4回あります。
 一行は親鬼を先頭にして娘鬼、聟鬼、眷族、召し使い鬼の計8人(?)で やってきます。舞殿を一周してから舞殿へ上がり座ります。そして 三宝に載せた餅、酒、活きの良い鯛が八坂の神に献上されます。
 まず姫鬼が酌に立ち、「雪山(ゆきやま)」という舞を舞います。 雪の多い年は豊作であるという事から、雪の山がずっとつづく ようにとの願いなのです。

 つづいて親鬼が天地人を表す「三段の舞」を舞います。 天、地、人、それぞれが平和であるように舞い納めます。 そして聟鬼が酌に立ち、毎年豊作である事を喜ぶ「三人夫(さんにんぷ)」 という舞を舞います。 最後に八坂の神が遠方からの客に舞を舞って返礼します。 八坂の神は芸能の神なのですばらしい舞を鬼たちに 披露します。しかし我々にはその姿は見えないようです。 信心深い人だけがその姿を目にする事ができるのです。

親鬼2

 
 酒宴が終わると、地霊を封じ込める「片閇(へんばい)」を行い、 我々庶民に対し餅を撒いてくれます。餅がもらえれば、もちろん幸せですが、 もらえなくても一緒に福も撒いてくれるのでご安心を。 餅の中には番号札が入っているものもあります。これは 景品交換所で現世のささやかな福と取り替える事ができます。
 これで福鬼行事は終わりですが、福鬼が帰っていく時に 頭をなでてもらい、直接福を貰う事ができます。 福鬼行事の前には先斗町や宮川町などの花街の舞子さんによる 踊りの奉納と豆まきがあります。

 福鬼も舞踊奉納も京都ならではの節分行事です。 皆様のお越しをお待ちしています。

朝日新聞大阪版2002年2月3日の記事
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