
分 類:聟女狂言 夫婦物
登場人物:太郎(夫:シテ)、妻、仲裁人
あらすじ
家のことをかえりみず、よそへ出かけてばかりいる太郎を、妻は打ち殺そうと棒で追いかける。仲裁人のとりなしで、棒と鎌とを持って山へ行くことになった太郎は、妻に侮辱され、そのあげくに打ち殺されるよりは、自分で死んだ方がましだと考え、鎌で腹を切ろうといろいろ試みるが、臆病で、どのようにしても死ぬことが出来ない。思い直して山へ行こうとしたところへ妻が出てくるので、あわてて、また鎌を腹に打ち当てる。妻はこれを留めるが、太郎がどうしても腹を切ると言うので、それなら自分も淵川へ身を投げると言う。太郎は、実は腹を切ろうと思っていろいろとしてみたが、臆病で切ることができなかった、「とても死ぬる命ならば、某が名代(※代わり)に、この鎌で腹を切ってくれさしめ」と妻に鎌を差し出して逃げる。
みどころ
世の中にはぐうたら亭主も多くいますが、この太郎という男も役に立たない男のようです。
おまけに臆病者で、自殺しようとしてもなかなかできません。
リストラにあって自殺してしまう中高年が増える中、この太郎のように思いとどまって
出直すのも大切ではないでしょうか。
舞台のみどころとしては、一人でわめいて自殺しようとあれやこれや画策する所が
面白いのですが、あきらめて山へ行こうとする所へ妻がやってきて、どうしようか
慌てふためくあたりも面白い所です。
文:佐渡のきつね
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