木六駄(きろくだ)

分  類:小名狂言 太郎冠者物

登場人物:太郎冠者(シテ)、主人、茶屋、叔父


 あらすじ

 主人のおじさんの所へ木六駄、炭六駄を牛に載せて持っていく事になった太郎冠者。 大雪の中をのそのそと進んでいくと、峠の茶屋が見えてきました。
 ようやく一息つけると思ったら、楽しみにしていた酒がないというではないですか。 そこでお使い物の上等の酒を飲んで温まっているうちにすっかり酔ってしまいました。 気分の良くなった太郎冠者は木を茶屋に上げて、炭だけをおじさんの所へ持っていきました。
 おじさんは主人からの手紙にある木六駄がないので太郎冠者に尋ねると、 「私の名前が木六駄です」と、とぼけた事をいうので、酒はどうしたと尋ねると、 「あまりの寒さにがぶがぶがぶ」と言って逃げてしまいます。

 みどころ

 狂言方の秘曲の一つです。ほとんど独り舞台ですが、みどころがたくさんあります。 吹雪の中を十二頭の牛をつれて歩くところは、演技もさることながら、観客の側の 感性も試されます。さすがに十二頭もの牛を実際に出すわけにはいかないので、 牛は観客の心の目で見る事になります。その牛を鞭一本で表すのですから、 演者の表現力が大いに試されます。
 茶屋につくと酒宴が待っています。これもみどころ満載で、鶉舞は 酔いながら舞うので、酔っている様を表現するのと美しく舞うのとが合わさって、 この狂言でもっとも華やかな場面となります。
 そして酔いながらおじさんの所へやってくるのですが、 べろんべろんに酔っているので、不思議な問答をおじさんとすることになります。
 このようにいろいろと難しい事が多いのですが、とてもよい作品なので、 そのような難しい事を考えなくてもさらりと見る事ができます。

文:佐渡のきつね

 公演情報

 


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