鬮罪人 (くじざいにん)

 

分  類:鬼山伏狂言 鬼物

登場人物:太郎冠者(シテ)、主人、町衆(立衆)


 あらすじ

 祇園祭の出し物を考えるため、主人は町内の人たちを呼んで会合を開きました。 いろんな意見が出るのですが、どれも太郎冠者が口を挟んでしまい、 却下されてしまいます。そこれ太郎冠者によい案はないかと尋ねると、 鬼が亡者を責めるのはどうかと提案します。
 結局それが通ってしまい、役割をくじ引きで決めたのですが、 なんと主人が亡者で、太郎冠者が鬼になってしまいました。 太郎冠者は日頃のうっぷんを晴らすように亡者を責め立てますが、 図に乗りすぎたので主人が怒り出し、逆に責め立てられてしまいます。

 みどころ

 とっても恐い主人と、頭のきれる太郎冠者の対比が全編にわたり描かれています。 きっと、太郎冠者に頭があがらないことも多い主人なのでしょうが、 祇園祭の出し物の責任者という名誉にあたったからは目立っておきたい所です。
 しかしいつもどおり太郎冠者に頭があがりません。ますます腹が立ってしまいます。 和泉流では武悪の主人と止動方角の主人とあわせ、三主と呼んで、 恐い主人の代表になっています。
 町内の人たちは慣れているとみえ、のんびりしていますが、客席からは 太郎冠者と主人の間に飛び交う火花が見えるはずです。

 うんちく

 今では祇園祭の出し物は毎年どこでなにがあるかは決まっていますが、 どうやら昔は毎年趣向を変えていたようです。毎年変えるのが大変になって、 おもしろいネタを毎年するようになったのではないでしょうか。
 今でも、鯉の滝登りのある鯉山などがあり、歴史の古さを感じさるとともに、 当時の祇園祭の様子を知る格好の素材となっています。

文:佐渡のきつね

 

 公演情報

 


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