抜 殻(ぬけがら) 


鬼の身では、主に雇ってもらえず、
死を覚悟した太郎冠者であったが・・。

 

別 表 記:ぬけから(読みは“ぬけがら”、和泉流)

分  類:鬼山伏狂言 鬼物 ※実質小名狂言太郎冠者物 

登場人物:太郎冠者(シテ)、次郎冠者、主


 あらすじ

 主に使いを言いつけられた太郎冠者は、出かけるときには酒を飲ませてもらうのが例なのに今日は忘れられたと、立ち戻って主に気づかせ、主の酌を受けてから出かける。
 よい機嫌の太郎冠者は途中で寝てしまう。後を追ってきた主はこれを見つけ、鬼の面をかぶせて帰る。
 冠者は起きて水を飲みに行き、清水に顔を映して鬼になったと思いこむ。帰宅した太郎冠者は、鬼は出てゆけと、主に追い出される。冠者は嘆き悲しみ、清水に身を投げようとする。その時に面が脱げる。太郎冠者は急ぎ戻って主を呼び、「鬼の抜殻がござる」とさし示す。

 

 
 お酒で上機嫌の太郎冠者。

 

 みどころ

 やはり、後半のあわてふためく太郎冠者がみどころでしょう。 面をつけられて気がつかないというのも変な話ですが、酔っていると 当たり前の事も当たり前でなくなるようです。 お酒の飲みすぎには注意しなくてはいけませんね。

 狂言の終わりの部分を「留(とめ)」といいますが、抜殻の留はとても 変わっています。「いで食らおう」「あーー」。
 「おいおい、まて」と突っ込みを入れたくなりますね。 ここさえもう少し改良されていれば、なかなかの名曲なのですが、 初めは笑えたけど、最後に「?」となっては狂言としては辛い所があります。 しかし、鎧の留もこれですし、清水も昔はこの留でした。 清水は留を追い込みに変えたため、メジャーになったのではないでしょうか。 誰かいい留を考えて下さい。

 

 
「何の抜殻、いで喰らおう」「アァーッ」
一風変わった留メ(終わり方)であります。

文:佐渡のきつね

 

 公演情報

 


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